ボカロ動画のメイキングについて
動画の需要は更に加速し、ボーカロイドや歌ってみた等、商用とは違う場面でも一般的に利用されるようになりました。
初心者様向けに、とりあえず抑えておくとクオリティが上がるポイントのまとめです。
使用ソフトは「AfterEffects」 「Photoshop」の2点です。
代替ソフトも多いのですが、仕事柄馴染みのある2つを使用し制作しています。
制作開始の前に


アイディア出しの部分です。
とにかく曲を聴き、歌詞を暗記し、夢にまで見るくらいに詰め込みます。
クロッキー帳にアイディアを書き連ね、要素を組み合わせてイメージを膨らませます。
制作する夢をよく見るようになり映像が鮮明に見えてきますので、枕元にスマホを置きすぐに記録できるようにしています。
ダリと同じ手法ですね。
夢の中では自分の実力を越えた作品を作ってくれるので、夢の中の自分をマネするといいです。
ボカロ素材を作る(Photoshop)


素材配布サイトから購入することもありますが、自作には敵いません。
料理と同じで素材選び(自家製)+丁寧な下ごしらえが大事です。
素材のクオリティが低いと編集技術でも誤魔化せなくなってきます。
メイキング動画内では輪郭線をとらず、パスとレイヤースタイルでの制作を行っています。
「いらすとや」様と同じ手法で、温かみを持たせるためです。
今回CS5を使っているのは、レイヤースタイルが良い意味で粗く、アナログ感を出せるためです。
ボカロ動画を組み立てる(AfterEffects)3点のポイント


各素材を音楽に合わせて配置していきます。
「スムージング」「エクスプレッション」「マスク」この3点がクオリティアップの秘訣です。
スムージング


柔らかな動きの表現には、キーフレームを選択し「F9」(ファンクションキー)を押すだけでOK。
見違えるように滑らかに動いてくれます。
さらに緩急(例:拡大→5%急拡大→10%急縮小)を組み合わせるとプロ感が増します。
動きに余韻が生まれ、各素材がいきいきと動き出します。
エクスプレッション


覚えれば覚えるほどラクができます。
エクセル関数のようなもので、検索するとチートシートも出てきます。
「カメラへの追従」「ループ」辺りは、ほぼ全ての動画で使います。
時間節約の術として優秀で、作業効率が倍は変わります。
マスク


合成でも使えるし、各素材を馴染ませる際にも使います。
フォトショを使う頻度が減るので、映像制作では特に時間節約になります。
エフェクト内のキーイング→カラーキーでの切り抜きとも相性が良いです。
テキスト(歌詞)の配置


基本フォント(MSゴシック)等では途端にダサくなってしまうので、曲にあったフォントを選びます。
ないときは自作するほど重要です。
DTPでも重視されるカーニングは映像での重要性も同じ(ALT+左右キー)。
AEではカーニングにキーを打つこともできるので、文字を躍らせる表現も自由自在です。
完成
実際の制作動画がコチラです。